GDHのキャッシュフロー

キャッシュフローから見ると,GDHのピークは2005年である。
2005年までは営業CFが増加しており,売上高が現金化されている。
2006年は売上高が増加する一方で,営業CFがほぼ0となっており,経営が悪化している。
2007年,2008年は営業CFがマイナスになっており,経営活動が現金を生み出すのではなく,現金を流出させている。

2006年まで投資CFのマイナスが拡大しており,積極的な投資活動がうかがえる。
2007年からは投資抑制へと転じている。

2003年,2004年は営業CFでは投資CFのマイナスを補えないために,財務CFはプラスとなっている。
2005年には財務CFがマイナスとなっており,負債が減ったのだが,翌年以降は投資CFのマイナスだけでなく営業CFのマイナスを
補うために財務CFは大きなプラスとなっている。2008年には資金調達の限界か,財務CFもマイナスとなっている。

営業CF:企業の本業での現金収支。アニメ制作の場合,製作者からの入金から制作にかかる外注費,人件費,光熱費等の現金支出を差し引いた残額を示す。
投資CF:本業のために必要な機械や設備,建物,土地などの売却による現金収入からそれらの購入による現金支出の残額を示す。
財務CF:借入金や社債の発行による入金からそれらの返済や株式配当の支払いを差し引いた残額を示す。